2013年12月29日日曜日

恒例!今年印象に残った水草 2013

2013年もいろいろあったような気もしますが、
さて、何か驚いたことを挙げてみなさい、と
言われても何も浮かばないと言う寂しい状況です。

今年1年を通して、様々な状況を見たり聞いたりして
個人的(“Roots”的?)にも、この小さな業界的にも
考えさせられることの質が変わりました。
結論としては毎年のように年末にここで書くことと
変化はなく、と言うべきか悪化していると言うべきか。。。
何を削って何と向かい合ってるのだろうと。

ビギナー向けの楽しい熱帯魚が廃刊となり、
2大アクア誌(?)の一角、フィッシュマガジンが
廃刊となり(敢えて廃刊と言いますが)、アクアライフの
薄さに私もお客様も驚きを隠せず。。。
ALの新着には水草は無くて当たり前になりました。
専門店と言う言葉も既に意味を成さない状況です。
何の専門かわからないからです。

そして、近年稀に見る水草不作の年となりました。
まぁそんなことを言っても、私は出来ることなら
まだしばらく“Roots”を存続させたいわけですが。。。

今月PC(内部)を物理的に破損してしまい、
再確認出来ない入荷の画像が多数。。。
店頭でも、年末のあれはいつですか?と
稀におっしゃっていただいておりますので
やらねばなりません。
水草があるのかどうかわかりませんが
とりあえず行きましょう。

ちなみに毎年ここで挙げるのは基本的に
「当店に初めて入荷したもの」
となっております。他店にしか入荷しなかったものは
知らないです。


水草各種

クリプトコリネ
コメント:昨年からの微かな復調が持続している
印象はありますが、右肩上がりではなく、殆ど
横ばい。底は脱したとは思いたいのですが、取り巻く
状況は良いとは言えない。入荷も同種・同産地の
再入荷が殆ど。
1:キー Tongdon(TB便)
特にアナウンスは無かったのですが、産地は
初です。AZ便のカリマンタンから来たキーと
思われるものと言い、今回の本種と言い、
いつもの産地以外からキーが出ることは
かなり大きな出来事のはずなのですが、
これが話題にも上らないと言うこと自体が
残念な状況を反映している。


アヌビアス
コメント:昨年のゾオイアを最後にギニア・カメルーンの
アフリカ便は途絶えてしまいました。ファームものも
時折マーブルと呼ばれる斑入りのバルテリィ(var.nana?)が
入荷する程度でした。
該当種なし


エキノドルス
コメント:エキノはファームからやってくる改良品種しか
入荷が難しい状況ですので、AZ便が無い限りは
大幅なエントリーはなかなか。。。
1:オシリス‘Pinwheel’(神畑フロリダ便)
フロリダ便の新作エキノ。ここはオシリスばかり
作っているから色々出るのか、担当者が
オシリスが好きなのか(笑)
こだわりかたまたまかはわかりませんが
こういう傾向も嫌いじゃないです。


有茎草
コメント:近年稀に見る不作。
1:スタウロギネsp.サウスゴアなど(神畑インド便)
入荷インパクトとしては特にありませんが
まぁ有茎草が無さ過ぎて。。。
とにかく神畑インド便の復活を祝って。
しかしながら兎にも角にも少し高いと
売れない。新産地スターレンジ1本5000円、
不明種1本3000円がベースだった頃を
考慮すると採る方は当然誰もやらない。
有茎は売れないから利殖目的の需要も
無くなったということでしょう。


ホシクサ
コメント:基本的に入荷もないし、私個人的にも
モチベーションは上げてもらえない。入荷がないとか
そういう次元ではないです。
トニナやスターレンジの美しさは普遍(不変)ですが。
該当種なし
参考:ケヤリソウ Canacona Goa(神畑インド便)
草姿や産地からインターメディウムではなくセタケウムか?
という声がちらほら。大変美しい状態で入荷しました。


シダ(水生種)
コメント:元々入荷が多いものではありませんが
年に1つくらいは出るような感じでしょうか。
1:ミクロソリウム sp.Saripoi(LA便)
ワイルドトライデントと言った感じの水中育成可能な
ミクロソリウムと思われる種。トライデントより先ならば
ちょっとしたムーブメントになったかも?!


ブセファランドラ
コメント昨年も述べたように1ジャンルとして確立されたと
思います。それなりに一般的になりつつあります。
こう言う形に落ち着くなら悪くはないでしょう。
1:Semadang(TB便)
色や形もなかなか格好の良いブセでした。
2:Sosok(TB便)
水中葉で入荷したため、その時の状況も相まって
若干状態が良くなかったものの、育ててみたい
ブセでした。
3:Kapit/Panyumpa(TB便)
あまりやってこない小型タイプのブセが2産地も
来ました。これらも水中で楽しみたいものです。


その他
コメント毎年何かしら水草系でヘンタイ草が来るのですが
今年は記憶にありませんでした。。
該当種なし






水草以外の植物

アグラオネマ
コメント昨年新設して、どうなるかと思いきや、流れは
変わらず。
1:Campur 月光(AZ便)
昨年のサイレントに引き続き、入荷時のインパクトと
好み的にはこれでしょうか。綺麗なのと受けるインパクトは
別と言う好例。
2:アルゲンタムシリーズ(LA便)
周りに後れを取ること1年以上でしょうか。
ようやく当店にもやってきました。
採集する場所で、個体群で、こうも違うのが
トリカラーの面白いところ。


サトイモ科の仲間
コメント今やメインの入荷品となったサトイモ科の植物たち。
まだまだ変わった種類がどこかに潜んでいるようですね。
1:ホマロメナ sp. 蛇腹(LA便)
鮫肌に匹敵するインパクトのホマロメナでした。
2:アリダルム オリエンターレ (TB便)
個人的にお気に入りです。アリダルムも集めると
地味に楽しいです。
3:アリダルム sp. Ngabang(TB便)
やはりこういう細いやつもあるんですね(笑)このタイプのは
葉幅が無段階に存在しているようですが、すべて同一種
じゃないかなと思ってます。
4:スキスマトグロッティス sp. ガモアンドラ(TB便)
模様と言い質感と言い、いいじゃないですか(笑)
5:スキスマトグロッティス sp.Murung Raya(LA便)
細葉で形は面白いし葉裏からぽこぽこ子株が出るし
面白いんだけどなぁ。。。と。
6:スキスマトグロッティス sp.?? ボルネオレッドステム(神畑便)
おそらく初めて見た種類だと思うのですが
あまり売れて無いようで。。。


シダの仲間
コメントKSB便に引き続きLA便を得て、面白そうな
種類がさらに入手できるようになり、こっちのジャンルも
期待できます。この2便でテラリウムで遊ぶ幅が
何倍にも広がることに気づいてますか??
1:ミクロソリウム ペンタフィラム(KSB便)
大株は見たら忘れられないインパクトです!!
小さく育てても格好良い。もちろん巨大にするもよし!
2:アスプレニウム sp.Saripoi(LA便)
サイズも形状も申し分のないシダでした!
これは大当たりですよ。
3:ディプラジウム ポルフィロキラス Murung Raya(LA便)
青光りのシダは外せません(笑)
4:クロコダイルファーン Maricu Santa Fe(KSB便)
こういう誰も買わない一般種のワイルドが面白いんです。
どこまで拘れるかと言う部分が見えてきます。
インド便のワイルドウィステリア、ワイルドモンニエリなんかに
通ずるノリです(笑)
5:ドリナリア・アグラオモルファの類(KSB便)
何年も前からビカク推しだったのもあってこういう種類が
手ごろな価格で入手できるようになるのを
ずっと待ってました。


その他
コメント最近はこちらもちらほらと。ただ、理解されにくい
物が増えてきました(笑)
1:アルトロポディウム ネオカレドニカム(KSB便)
通称「蛇皮」?(笑)丈夫で育てやすい変わった草です。
サンプル入荷で入手はしてましたが超放置でも
枯れない。なので手をかけるとかなり良くなるはず。
テラに使いたい1種。
2:リクアラ マッタネンシス?(KSB/TB便)
ヤシも園芸ではコアなファンが存在しているようです。
綺麗だし熱帯の雰囲気が出て良いですよ。
1:モノフィレア sp.(LA便)
個人的リクエストで無理に持ち帰ってもらいました。
入荷状態からどうなるか不明だったので様子見中。


<ランキングを終えて>
今年は近年稀に見る水草不作の年でしたが、インド便が
辛うじて復活したことが救いでしょうか。
個人的にはLA便が加わって、“Roots”では
「AZ」「KSB」「LA」「TB」の4大ルートを本人から
直接引っ張れることになったので、植物的には
かなりの幅が出ることになりました。ですので
シダとサトイモ科には困らないですね(笑)

そこで個人的な宿題であった、店頭に放置された
ウォーターフォールの改造に着手することへの
モチベーションは上がりました(笑)
と言うわけでテラリウムでの植物の遊び方も
模索しながらご紹介できればと考えてます。2012年も
書きましたが、買って並べて終わりではないです。
もちろん増やして終わりじゃないです。そこから先が
遊べるところなんです。

ただ、水草がとても寂しいので採集者の
みなさんには1入荷1水草をなんとかお願いしたいと
思い、声をかけさせてもらってます(笑)
2014年は水草をたくさん紹介できると
良いのですが。。。

最後になりましたが
「2013年度版も越年してしまい、申し訳ございません!!」
コメントは何なりとどうぞ。