2016年12月30日金曜日

恒例!印象に残った水草&植物 2016

2016年もいよいよ終わりに近づいています。
水草業界も観賞魚業界も氷河期真っ只中。。。
聞こえてくる業界話は、相変わらずな内容ばかり。
基本的に売れるものを作るのではなく、
売れているものを売ろうとする体質なので
物が売れなくなると沈むしかない。
数値だけ見ると下げ止まったように見えなくも
ないのでしょうけど、中身はまた別問題。


水草はと言うと。。。
入荷らしい入荷は相変わらずのペースですが、
首の皮一枚、繋がっております。
順位はそろそろ意味をなさない状態ですので
今年からは省略します。

さぁ今年も1年の締めくくりをやっておきましょう。
来年はあるのか?

※例年通りですが、「当店に入荷した」中から
選んでいます。イベントや直販のみ、他店入荷は
知らないです。



水草各種


クリプトコリネ
コメント:TB便の入荷がちらほらあるのと、神畑便でファームの
新作が稀に入荷しているのは近年変わらない感じです。
なぜかデナリーが頑張っている感じ(笑)サイズ的には
日本のアクアリウム志向になっている印象ですが、
日本を見ているわけではないんですよね。
・アポノゲチフォリア(神畑便)
まともに入荷したのが10年ぶりくらいじゃないでしょうか。
水上・水中ともに当時から維持している人が何人いるのか
わかりませんが、ネット上には出てこない。なので殆どが
失われているように思います。
再チャレンジの機会が出来て非常に喜ばしい種類。
確認はしてませんが、恐らくは昔と同じく採集したものを
ファームで養生?後にリリースと言ったところでしょう。


アヌビアス
コメント:
アフリカのワイルド便が復活!かと思いきや前半のみ。
やはり熱帯の人たちは扱いづらい(笑)
・ナナ 'Pangolino'(DENNERLE)
最近何かと頑張っているデナリー(笑)日本と同じく
あちらもパッとしないのか、小型志向が強まっている。
ブセ的な使い方が出来そうでちょっと楽しみです。
高いですけどね(笑)
・バルテリィvar.バルテリィ MUYUKA(カメルーン便)
今までバルテリィとして入荷したタイプの中では
かなり変わってるんじゃないかと思います。
私が入荷したすべてのアヌビアスを見ているわけでは
ありませんが、もしかしたらお初のタイプかもしれません。
・ハスチフォリア(ナイジェリア便)
耳が前に返るやつ。久々にこのタイプの入荷はうれしいですね。
ナイジェリアからは当然初です。
・コンゲンシス混じり(ギニア便)
丸葉が混ざって入荷。実はランケオラータかと
思っている。育てている人は画像アップしてください。


エキノドルス
コメント:何とも言えず近年は寂しい限りです。ワイルドや
それらしきものは来ているようですが、うーん。。。
まぁ多少のエビデンスはあった方が良いよね。
・ハディレッドパール斑入り(神畑便)
候補がこれくらいしか無い、と言うのが正直なところ。
斑がどのくらい安定しているのかは不明。出荷量とサイズを
考えると不安定な気がしますね。


ブセファランドラ
コメント:主にTB便で入荷しますが、ここ最近は現地の
個人や業者の輸出が増加して、それに色んな便の名前
そのものや類似した名前が付けられているので完全に
混乱しています。
パールグレイやディープパープル、ハニービー、キシイくらい
キャラが立ってないとわからないです。
・Kayu lapis4(TB便)
色とサイズが良いと思います。あの色が継続するなら
かなり目立つんじゃないかと思いますがどうでしょう?


アポノゲトン
コメント:個人的には水草最後の砦くらいに考えている
ジャンルです。純然たる水草で、未入荷種がまだまだ
控えていて水槽内での育成も難しくないグループは
もうあまり残っていないと思う。
それでいて、休眠や突然茶色くなるあの症状など
?な部分が残されている。
・トフス(神畑便)
優勝(笑)いきなりファームからやってきたオーストラリアの
北部に自生する種類。長さはともかく、葉幅や色と
言ったところが優秀。水草水槽にもってこいの1種です。
2016年はこれがMVPですかね。神畑さん、ありがとう!


有茎草
コメント:来てないんじゃないかな。。。。。
ひたすら待っているのがオランダから来ない。


シダ(水生種)
コメント:流石になかなか来ませんね。たぶんあるんだと
思いますが、今後も難しそう。。。


その他
コメント:水草の入荷自体が少なく、そのため現地採集物の
不明種がありません。
・ニムファsp.(カメルーン便)
球根じゃなく根茎になる種類はあまり来ないんじゃないかな。
ニムファはあれ待ち。。。


水草以外の植物

アグラオネマ ピクタム
コメント:2016年に入って入荷は激減。選択の余地が
あまりないかもしれない。お気に入りはちらほらと
ありました。


サトイモ科
コメント:見返してたらホマロメナフィーバーでした。
引き続きLA便で面白い種類が入荷しています。
あの頃からは想像もつかない状況ですよ。。。
・sp. Sumatera 'ぺったんこ'(LA便)
勝手のぺったんこと呼んでますが(笑)そのうち
学名が付くようです。植えれないので置くだけ草(笑)
・sp. '銀鮫'(LA便)
鮫肌の白いタイプ。次は赤かな??期待してます(笑)
・sp. '鮫肌C'(LA便)
丸葉でカワイイので気に入ってます。
・sp. Sibolga timur(AZ便)
赤と緑が入荷した中で極少数キラキラしたのが
いました。それです。
・sp. Pendang(TB便)
初ではないものの、数年間待ち望まれていた種です。
ようやく来ました。長かった、長すぎた(笑)

キリがないのでこの辺で。


シダの仲間
コメント:極々少ないヒアリング調査("Roots"調べ)によると
主軸をシダに移している人がちらほら。以前書いたと
思いますが、もう種類が頭に入らないので私自身は
詳しくないですが、種類が多いだけあって興味深いものが
多く存在します。分布も広いし。
・セラジネラ ピクタ(LA便)
以前から気になっていたのですがようやく販売することが
出来ました。おもちゃみたいなセラジ。
・ダナエア ウェンランディ(LA便)
新芽紫とか素敵です。他のコロンビア物も産地だけでも
高評価でしょう。手元にはありません。
・ドリナリアsp.Akonolinga(カメルーン便)
アフリカに居たのね。


その他の植物
コメント:まぁ色々と入荷しますが、個人的な好みと言うか、
何と言うかは傾向がありますね。
・コドノボエアcf.プミラ(LA便)
もふもふ~(笑)割とひとめぼれなので毎回LAさんに
出せますか?と。
何度も仕入れるも残らず。まぁ良いことです。
・ソネリラ プルケラ(LA便)
これも入荷時にぴくっと来ました。個体差が結構あるのか
少しずつ模様が違いました。3~4株は欲しくなる感じですね。
・メラストマsp.Smatera(LA便)
ピンクドットのやつです。なんとなく印象に残ってます。
・アルディシアsp.(LA便)
カリマンタンの凄い模様の大きい種。なんかインパクトが
ありました。ジュエルアルディシアの変わり(笑)



まとめ?!
水草は相変わらず低調です。まぁ今後もこんな感じでしょう。
トフスの様に急に変なのがファームから突然やってくるのに
期待したいです。神畑さん頑張って!!!
ピクタムは多分まだ分化の途中だと思っているので探せば
変なのは出そうですが、数年間で相当数のタイプが出ているので
よほど個性派でないとインパクトはないかもしれません。
なのでエウレカ・ニルバーシュは偉い!
丈夫で美しく、カッコイイと言う優秀な植物なので世間に
見つかると良いのですが。

陸上植物は特殊な種類を除き、設備に制約が少なく、
導入もしやすいので入荷する種類は増えています。
すでにサトイモ科とシダ類以外が多くみられるため、
次々に目新しいものが出てきていますが、それらに
どのくらい思い入れがあって、どうやって遊べるか、
ではないかと思います。こだわってこその趣味ですし。

まとめがこじんまりまとまってしまった。。。
優等生だ(笑)


2016年12月17日土曜日

エキノドルス ~アマゾンソードプラントの仲間~ Part3

90年代後半から新たに商業ルートに乗り始めた
エキノドルスのグループがあります。
そう、

「透明深緑葉系エキノドルス」

です。
このグループは一部の水草マニアの間で熱狂的な
ブームとなりました。
商業ルートとは言うものの、出元は個人なのですが
とんでもなく魅力的なエキノドルスが入荷したことは
水草業界に多大なる影響を与えたのは間違いありません。

それまではなぜか先行して来ていたポルトアレグレンシスを
片親に持つアパート、そしてホレマニーのみが辛うじて
流通していただけですが、ついに洋書でのみ知られていた
オパクスとポルトアレグレンシスそのもの、そして野生の
ホレマニーも入荷。通常の黄緑色の種類や赤系の
改良品種などのエキノドルスも大変魅力的なのですが、
この深い緑色をした、透明感のある葉は別次元の美しさを
放っていました。

使いまわし画像しか残ってませんが。。。
初便「サンタマリア」です。種類としては
ポルトアレグレンシスだと思いますが、
7本葉脈が最大の特徴で、ポルトの
良タイプと言えるでしょう。当然ながら
大きく育てないと魅力は堪能できません。

エキノドルス オパクス。
かつてはキューピーアマゾンと混同?されると言う
よくわからないことになっていましたが、本物が入荷して
間違いようが無くなりました(笑)
形状、質感、サイズ等、どれを取っても素晴らしい種です。
当時、組織培養で値崩れすると言うデマが流れました。


ご存知「ホレマニーグリーン ブロードリーフ」。
エキノドルスの王様として君臨する本種が
大きめの水槽で伸び伸びと生育する姿は
筆舌に尽くし難い美しさです。見れば必ず
誰もが一度は育ててみたくなるはずです。

こちらは同じホレマニーでも赤いタイプ。
入荷名は「スーパーレッド」
条件が揃うと驚くような色彩を見せてくれる
大変美しい個体群です。赤ワインのような
その色彩は赤黒く、水草には見えないくらいです。

エキノドルス sp. "サターン"
サタンではなくサターン、悪魔ではなく土星。
そしてローマ神話の農耕神。10年以上たっても
未だに間違えられている気がします。。。
作り物の様な堅さと不思議な凹凸を持つ葉が
大変魅力的な種類です。個人的には2000年と
2003年しか扱ってないのでそれ以外には言及
しづらいですが、2000年の個体群だけ別の様に
感じますね。ただしミレニアムなんて名前で
来てないです。あと、サターンで入荷して
サターンではなかったものがいくつか見られました。
なのでそれはサターン別タイプ、ではなく、
「別物」です。入荷名と実物が違えば、
例えその名前で入荷してもタイプ違いではなく
「別物」です。

とにかくこのグループは今までのエキノドルスとは
性質が異なり、育成や増殖の方法を確立するのに
一考の余地あり、と言った感じでした。
もちろんエキノドルスですので丈夫は丈夫ということで
色々試すことは出来たので、安定してどこかしらから
供給されるようになりました。

それもあってか投機的なブームは過ぎ去り、見かける
機会も減ったものの、なんとか日本のアクアリウムには
いくつかの種類やタイプが残ったように思います。
残るべくして残るのは、いつも言っているように、
キャラが立っているもの=一目で違いがわかるもの、と
言ったところでしょうか。

しかしながら、目にすることが無くなったタイプには興味深い
ものもあり、もう二度と見れないと思うと非常に残念です。

当時の想いはエムピージェーの年刊誌である
「AQUA PLANTS」の創刊号に深緑のエキノの育成や
タイプ分けと言う形でぶつけてありますが、今はもう
あんなパワーはありませんね。。。(笑)
なので、詳細はそこに譲ります(笑)あのころと多少見解が
変わっていることもあるのですが、今はもうそれを
どうこう言う必要性は感じません。

ホレマニー、ポルトアレグレンシス、オパクス。
すべて特筆に値する水草です。
このままアクアリウム界に残ってくれることを
願います。



さて次回は、エキノドルスの更に一歩深い所へ。

カッセルマン、元気にしてるのかな。。。


。。。続く

2016年12月2日金曜日

エキノドルス ~アマゾンソードプラントの仲間~ Part2

引き続きエキノドルスの魅力について、クリプトコリネ同様
私の主観で書いていきたいと思います。


魅力としては、まずは入手、栽培ともに容易な点が
挙げられるでしょう。
Part1で述べた通り、何気なく植えた水草がアマゾンソード、
すなわち「Ech.ブレヘリィ」だったり「Ech.アマゾニクス」です。
これらの種類は「丈夫」「安い」「綺麗」と三拍子揃った
水草です。
もうこれだけでも凄いことなのに、これが入門種である
エキノドルスはとにかく偉い(笑)

また、エキノドルスは南米産と言うことからとにかく
お馴染みの熱帯魚たちに似合う。
初めて買ったネオンテトラから、ハマりにハマった
珍カラコレクション、小型魚に使う金額のリミッターが
外れたアピスト、底が見えないコリドラスコレクション。
そう言った魚たちが泳ぐ水槽にはエキノドルスが
違和感なくマッチします。むしろ、無い方がおかしい
くらい言っても過言ではない(笑)
立派に育ったアマゾンソードの葉の間を泳ぐカラシンや
葉の上で休むコリドラスなどは可愛らしいものです。


エキノドルスはロゼット型と言う形状のため、葉が放射状に
展開します。そのため、これでもかと存在を主張します。
そう、この存在感!水槽の中の主役たるに相応しい。

写真があまりよくありませんが、
自己主張してる感はよく伝わるかと(笑)
モデルはAZ1110-8モンテカルロ3。
ナローリーフっぽいホレマニーです。

特に近年のレイアウトでロゼット型の水草、特に
エキノドルスが使われない理由としては、この存在感が
あるのだと思います。単体で放つこの圧倒的なパワーを
捌き切れないと言ったところでしょうか。
個人的にはレイアウトはダッチスタイルが好きなのですが、
このロゼットの扱いにおいて、ネイチャー系のレイアウトと
決定的な違いがあるんですね。最近の人だとこの言葉を
使ったことが無いかもしれない、「センタープラント」と言う
概念です。

少し前に有茎を並べてみた水槽です。
今は水上が出たり棚引いたりしてますが。。。
画像中央の'グイアネンシス'がもう少し伸びると
良い感じのセンタープラントになるのではと
思います。左のホレマニーと右のエキノらしき
水草は移動が困難なため、動かさずに有茎を
配置してあります。奥行45cmはちょっと厳しい。
ただし、本人はロゼットの3点である程度
バランスはとっているつもり!?(笑)

また、ネイチャーアクアリウムでは以前物議を醸した?
「例えそれが子株であっても、大型化するイメージが
あるため、大きくなる水草を前景付近に植えない。」と言う
縛りがあります。
上の画像がまさにそれですね。
その辺りのこともあってか、エキノドルスがレイアウトに
使用されることが減ったために、書籍等でなかなか
レイアウトに佇むエキノドルスの雄姿を見ることが
無くなってしまったのだと思います。

ただし、エキノドルスの本当の魅力はそこではありません。


Ech.ウルグアイエンシスです。
この圧倒的な存在感!!1株に水槽を明け渡しても
良いと思わせるのはエキノドルスならではです。
草単体が放つパワーが凄い!こうなるとレイアウト云々の
次元ではないことがご理解いただけるかと思います。
いかなる技巧も作為もこの存在感の前には無意味なのです。
Ech.ポルトアレグレンシスです。
本種は様々なタイプがありますが、これは
ごく初期に入荷した葉が立つタイプです。
画像が古い上、デジカメのスペックが
低かったこともあり見づらいですが、
何者も寄せ付けない圧力を感じます!!
左上にB.モーリーとサイアミーズが居るので
サイズを想像してみて下さい。


この存在感は底床にしっかりと根を下ろし、勢いよく
水中葉の展開が始まったころからその片鱗を見せるので
一度植えたら動かさない覚悟で見守りましょう。
そう、これは根張りのなせる業なのです。
しかしながら、このようなエキノドルスの見事な大株を
見る機会はほとんどなくなってしまいました。
その理由の1つとしては、やはり以前から指摘している
業界の動向と日本自体が抱える理由に因るところが
あると思います。

もちろん、楽しみ方は大きくするだけではありません。
冒頭にも述べた通り、カラシンやアピスト、コリドラス
と言った南米の熱帯魚たちに似合うのはエキノドルスです。
現地に想いを馳せるレイアウトにはエキノドルスは最適。
その際には、やはり好きなだけ大きくなってもらっては
困りますので、ちゃんとコントロールしてレイアウトに
収まってもらう訳です。
誤解の無いように言っておきますが、ネイチャー系の
レイアウトにもエキノドルスは使えると思ってますよ。
色んな条件はありますが(笑)


次回はエキノドルスの中でも特殊なグループについて
書きたいと思います。


。。。続く

2016年11月13日日曜日

エキノドルス ~アマゾンソードプラントの仲間~ Part1

以前にクリプトコリネの魅力についてかなり
偏った視点から語らせて頂きました。
ご来店頂いたお客様数人から楽しく読ませて
もらいました、と言うお声を頂きましたので
水草については引き続き書いていきたいと思います。
今回も代表的な水草について。
では、行きましょう。


熱帯魚を始めた時に、水草を何か植えた方が良いと
言われ、何気なく買ったチンゲン菜に似た水草。。。
それが、「アマゾンソード」です。
そのアマゾンソードは「エキノドルス」と言う属で
オモダカ科の沼沢植物です。なので、入荷型は
ほぼすべて水上葉になります。

ビギナー時代に導入する水草と言えば、有茎草を
除くとかなりの確率でアヌビアス ナナかアマゾンソードに
なるでしょう。
そうです、熱帯魚を飼育したことがある人の
多くがエキノドルスと出会っているのです。

しかしながらその出会いからなぜエキノの栽培に
人が向かわないのかと考えると、まず水草に
興味が無い・湧かない。。。と言うこともあるでしょう。
それはさておき、多くの場合は植えてから
しばらく後にこのようになるからかもしれません。

やや硬くて丈夫に思えた葉は徐々に
茶色く変色し、見た目が悪くなります。

そして生き生きとして緑色は消え、
繊維だけとなってしまいます。。。


最初に植えたアマゾンソードも当然水上葉で、その葉は
次第に茶色くなり力尽きてしまいます。
多くの水草ビギナーはそこで「枯れてしまった」と思い
あまり丈夫でないと言う印象を持ってしまうのかも
しれません。

しかしながらアマゾンソードはその枯れてしまった
水上葉を使い、その場で成長するための準備を
しているところなのです。
その準備とは。。。そうです、

「根張り」

です。
エキノドルスにとって重要なのは「根」であり、それは
あの凄まじい根張りを見れば一目瞭然です。

普通のお店でアマゾンソードについて
「最初に付いている葉っぱは徐々に枯れますが
その間に根っこを張っているので動かさないで
下さいね。」と言って頂けると、炭酸ガスの添加が
無くても根張りさえしっかり出来ればある程度の
サイズまでは綺麗に育つので、もう少し生き続けられる
アマゾンソードと水草に興味を持つ人が増えるかも
しれないのですが、短期間で枯れてゆくアマゾンソードを
見て「水草は消耗品」と言う認識が、多くの人に
醸成されてしまうのかもしれません。

。。。と、ここで根張りの話は一旦横に置いて、
エキノドルスと言う非常に魅力的な水草について
何回かに渡って書いていこうと思います。
もちろん「根」も魅力的なのですが(笑)


。。。続く


2016年10月30日日曜日

ピクタム マイノリティ (5)

とりあえず最終回です(笑)

今回はちょっと変な緑三色やバイカラーの
扱いになっているものの、よくわからないタイプを
ご紹介致します。

元々、白が入っているように見えたり、入ってるの
だろうけど、模様に入れるべきかどうかと判断の
わかれそうなタイプです。
画像が多くなるので葉のみ掲載しています。




緑三色?別物?
サイレントアンダー AZ1212-3
模様の面積が多めの緑三色と言った印象。
しかしながら主脈付近にもう1色白っぽい色が
乗っています。これが消えないんですね。

2色目の黄緑の中にもう1色薄い緑があるのが
わかりますね。これで緑三色なのですが、やはり
中央の白っぽいのが気になります。

全体的に変な感じ
パダンチャンプールbパッチ AZ1012-10b
ご存知キャッスルで有名なPDNCのbパッチ。
ほぼバイカラー状態で、キャッスルとは似ても
似つかない配色です。これは更にはっきりと
中央に白が残っています。葉の形が思いのほか
丸っこくなり、これはこれで良い感じです。

凄く分かりにくいのですが、主脈から外側に
向けて極々薄く3色目がじわっと広がって
いるので、一応緑三色ですが、やはり真ん中が
気になりますね。これをどう呼ぶべきか。。。
あと地色と黄緑が重なって1色作ってますね。
一応白入りでした。
AW1302 (AW=A産地白入り)
調子がイマイチの株で申し訳ない。。。
うっすら主脈が白いです。このパターンは
葉先の方が白の幅が広いことが多いですね。
模様の配分としては全体模様でかなり良い。

少し前の葉です。やはり中央の白が見えます。
新芽よりやや小さい葉ですが、やはり全体模様で
個人的には観賞価値は高めだと思います。
同じく白入りでした。
BW1302 (BW=B産地白入り)
珍しくやや細葉系となっています。
AWと同じく白入りとして入荷してますが
白は主脈に収斂してしまうパターン。

やはり葉先と葉柄(ようへい)付近に出ますね。
これは他のタイプでもあることですが、この僅かに
出てくれる白がややこしくするんですよね。。。


すわっ!モザイク!で有名?(笑)
モザイク 2 AZ0912-2
幼株は本当にニルバーシュにそっくり。
結局模様は派手に散ることはなく中央寄りで
収まっています。ただし、Maxまではまだ
育てていないのでこれから検証します。

そこそこの模様が出ても良いサイズで
この状態ですからある程度はこの感じで
間違いないと思います。模様はよく見ると
マルチカラーの配色になっているんですね。
使ってる絵の具はニルバーシュ等と同じと
言うことです。ただし模様の構成が劇的に
異なっている。これもピクタムの不思議なところ。


これらのタイプは緑三色とも言い難く、はたまた
マルチカラーとも言えず、なんとも扱いを悩みます。。。
グループ分けをしたいところですが、良い名前も
思いつかない。サイレントアンダー、チャンプールアンダーが
白が入ると思いきや緑三色系?と言うこともあって
一時期アンダー系と言う言葉を用いるようにしていましたが、
~~アンダーと言う名前でそれなりの物が出たり、
チャンプールアンダーも育てばほぼマルチ系になることから
それらを一緒に括るわけにもいかず、呼び名は宙ぶらりん。

まぁ集めている人は日本に1~2人くらいしかいないと
思われますので特に分けなくても大丈夫かもしれません(笑)
しかしながら、人知れず無くなっていくのも寂しいですし、
こういうグループもあるということは情報としては無益では
ないと思うのでご紹介してみました。

今後、緑三色と出会うことがあれば、それがどういった
傾向の株なのかと言う1つ目安になれば幸いです。

緑三色の連載はひとまずこれで終了です。

2016年10月28日金曜日

ピクタム マイノリティ (4)

引き続き誰得な緑三色のご紹介。
AZ便が続きましたので、気分を変えて(変わらない?)、
他便の緑三色を少しご紹介したいと思います。

実はまだAZ便も残っているのですが、いつ終わるのか。。。
という空気も無きにしも非ずでしょうし、良い感じに
育っている株のストックも無くなってきたこともありますので
次回を最終回にしたいと思います。


では、早速いきましょう。


産地は同じでも様々。
TB便 AG(=A産地緑三色)
サンプル1
葉は比較的早い段階で細目。
模様は中央よりだが、まだMaxには
なっていないので最終形は不明。
同株の別の葉。やはり模様はまだ中央寄り。
ただし、黄緑の中に地色の細かい散りが
増えています。縁のウェーブも顕著。
葉を横から見たところ。
縁の波打ち度合いがよくわかります。
なかなか細かくて良い感じです。
サンプル2
模様の構成はサンプル1とほぼ同じと
思いますが、やや散る感じ。葉の形状が
同程度のサイズでこちらは普通の葉っぱと
言った形で、縁のウェーブは殆どありません。

標準的な形状。濃い色の散りは入ります。
サンプル3

やけに腹筋っぽい(笑)模様は主脈から外側に
滲むように少し広がるだけ。まだ完全に
成長したわけではないのですがある程度の
サイズではあるので、散らないタイプでしょうか。

よく見ると主脈は白いんですね。
1枚目の写真では先の方だけ白がわずかに
広がっているのが見えます。幼株表現の名残か
葉の付けの付近にも白が見て取れます。
そして3色目の緑が殆ど見当たらない。
なので、緑三色に入れて良いのかも不明。
極々稀に黄緑らしきものが見えるのですが
もっと大きくしないとわからないですね。。。

 C産地のは珍しいか?
TB便CG(=C産地緑三色)
葉の形状はピクタムらしい標準的なものです。
模様の分量が多く、まだ成長の途中ですが
地色の面積の方が少なくなりつつあります。


よく見ると縁がギザってますね。これも良い感じです。
模様の面積は地色と完全に逆転しました。
一見反転と言いたくなりそうなこの状態は「反転」ではなく、
単に模様の面積が広くなり模様の間から地色が見えているだけと
考えています「反転」は地色であるはずの濃い色が模様になり、
2番目の明るい色が地色になっている状態と、私は認識しています。

最近はもうあまり見かけない?
LA便 アチェの緑三色
やはりニアスやシボルガの物とは雰囲気が
異なる感じですね。それほど数を見た訳ではありませんが、
葉先に向かってスッと尖る印象がありますね。


この株も地色より模様が多いですが、模様に隙間が
あまりない状態で広がっているので反転っぽくは
見えません。つまり上のCGとは模様の位置が
違うだけです。また、AGのように濃い緑が薄い緑に
散るのではなく、薄い緑が地色に散っています。

あと手持ちがありませんが、実は神畑のPシリーズと言うのが
結構特徴的なんですね。一度仕入れましたが特徴的でした。

AZ便以外にも様々ある緑三色ですが、おそらく多くが
2012年までの入荷で、それ以降は模様が派手な
マルチカラー系や、白(純粋な白は無い)や銀などの面積が
多く、出来るだけコントラストのキツいタイプなどに人気が
大きく偏り、緑三色の需要が極端に減ったため
入荷は殆ど無くなりました。

まぁ需要が無いので、「ルーツさんが言うから採ってきました~!」
とか、ピュアな瞳をキラキラさせて山のような緑三色を
抱えて来られても困るだけなのですが(笑)

次回は緑三色として扱ってはいますが、そうとも言いにくい
異端児的?なタイプもご紹介したいと思います。今回掲載した
AGのサンプル3に近いようなタイプですので、これも
そこへ入れても良いのかもしれませんが、どれもが微妙に
違ったりするので悩ましい所です。仕方ないので(笑)引き続き
すべてを育成している次第です(笑)

2016年10月27日木曜日

業界の危機的状況? (2)

前回は観賞魚業界全体の近況を見てみました。
そして今回は水草界隈について簡単に。


少し前に出たアクアライフですが、満を持して??の
パルダリウム。
ビザールプランツ絡みもあってか、新コーナーまで
出来ております。
ビバリウムガイドか別冊的なもので良いような気も
しますが、どうなのでしょう。。。

そしてアクアプランツ。
もう水草では1冊作れないんですね。仕方ありません。
自身の店を考えても重々承知しております。
こちらは一応ショップですので、市場の体感温度は
日々感じていますが、そうでない人たちは色々と
気付くのにかなりタイムラグが生じるんですよね。

レイアウトだけでは同じことの繰り返しになりがちですし、
かと言って、もうマニアックな水草の特集など組みようも
無い。器具なんてもう何年も代り映えしないので
改めて特集するものでもない。
パルダリウム、ビバリウム、器具や素材の比較、
その辺りはアクアプランツである必要性は無いんじゃ
ないかと感じます。
まぁ水草と言うコンテンツがその他植物と絡めないと
書籍として成立しない、もうそのくらいの位置に
来てることの証左ですね。

そしてどうして水草業界がそうなってきたのかと言う
理由の1つが示されたページがその中にありました。
そういう認識が共有されているのであれば、先は無いと
思って間違いありません。


話は変わりますが、以前からあったものの最近
クローズアップされることが急増した超小型アクアリウム。
水槽ではない容器、もう水を入れる容器でもないもので、
手のひらに乗るようなサイズの「いれもの」。
当ブログでも何度となく指摘しているアクアリウムの
小型化の最終形と言っても過言ではありません。
「いれもの」が小さくなる弊害は以前の記事に書いてあります。

いれものが水槽ならまだフィルターだのなんだのと
小さいなりにもアクア用品が必要ですが、それすら不要、
と言うか付けることが出来ない構造だったりします。
そして「いれもの」自体もアクア用品ではありません(笑)

もしかしたらそれがきっかけで水槽を買う人が出てくるかも
知れない、と言う声も聞こえるかもしれませんし、
もちろん私自身もアクアリウムへの入り口は多ければ
多いほど良いと考えています。しかしながら、このシステム?は
製作者の技量によって維持されている部分が大きく、
初心者がそれを引き継いだところで、綺麗に維持できる期間は
大して長くはないのではないかと考えられます。

商売としては売れてしまえばOKでしょうし、余裕のある方は
コンディションが崩れれば出張メンテ、またはそのものを
引き上げてもらい代わりを置いてもらうというリースの
観葉植物扱いでも良いのかもしれません。ただし、それは
アクアリウム人口を増やすことにはならなず、そこの商売が
上手くいっているだけなんですね。


世の中も一部は潤っているものの、目に見えて景気が
良くなっていると体感できるわけでもありません。
何年も前からアクアリウム自体もいかにローコストで
やるかが至上命題のようになっていて、何のために
アクアリウムをやっているのかわからない状況です。


今後も更なる衰退が待っているのかもしれません。



2016年10月20日木曜日

業界の危機的状況? (1)

何年も前から水草業界は衰退の一途であると、当ブログで
様々な理由と共に申し上げてきたわけですが、それらは
意外と古い事実からの考察でした。

今回は近々の出来事などから見ていきたいと思います。
まぁ水草業界と言うよりは主に観賞魚業界全体で
今年は色々とありましたので、ざっくりと見てみます。


業界内でもメダカと共に売り上げを支えているのが
金魚だと思われますが。。。

水産動物の検査について

私は金魚を扱っていないので、輸入金魚が
現在流通しているものの何割程度を占めているのか
知りませんが、近年はかなり多くなっていたように
聞いています。
ある筋の努力で最小限に抑えられたようですが
全面的にとなっていたらなかなかのダメージで
あったと考えられるようです。



少し前の話になりますが、5/19に中部以西の方には
割と馴染み深いところが民事再生法の適用申請。

そして7/29、関東でも似たような業態の会社が民事再生法の
適用申請を行いました。

約2か月の間に何店舗ものペットショップを展開する2社が
このような事態に。

もちろん、特定の会社がそうなることイコール業界衰退と
言い切るのは乱暴ではありますし、その会社がどういう
経営を行ってきたか、と言う点を無視するわけには
いきませんが、少なくとも熱帯魚が「流行って」いれば、
自転車操業でもどんぶり勘定でも潰れはしないんですね。
観賞魚業界と言うのが、ちょっとそう言う空気がある(笑)
加えて、犬、猫、小動物をも扱っているにも関わらず、
と言うところがちょっと深刻な印象を受けます。


そして直近では8/15に特定外来生物の指定対象種が
追加となりました。
ガンブシアなどは卵胎生に注力していたお店なら
キープしていたのではないでしょうか。
どの辺を狙い撃ちにするのかは選定する種類を
見ているとなんとなく見えますので、水草業界への
ダメージは当面のところ殆ど無いと言えそうですが
さて今後はどうなりますか。。。


余談ではありますが、すでに別会社になっているので
関係ないのですが、古くからのアクアリストはわかっては
いても感覚的に「ついに。。」と一瞬脊髄反射したのでは
ないでしょうか。
8/19に株式会社マリン企画とその関連会社エムピーシー
破産申請を行いました。
負債総額はそれぞれ約3億の計約6億。



以上は業界全体の話になりますが、代表的な事例として
挙げてみました。




2016年10月2日日曜日

ピクタム マイノリティ (3)

さて、今回も引き続き廃盤商品的緑三色のご紹介です。
ただし、どこかの商品とは異なり価値は上がりません。
ひたすら自分の趣味への邁進であり探求であります(笑)

第1回、第2回、ともにAZ便のピクタムでした。
まぁ物量を考えると当然の結果ですが、緑三色を
明確にここまで分けてリリースしている、つまり各地で
緑三色を採集しているのもAZ便だけという見方も出来ます。
副産物的ではあると思いますが(笑)
それでも個性ある緑三色を単なる緑三色(またはバイカラー)で
埋没させずに済んだのはまたこのおかげです。
ただし、世間的にはとっくに沈み切っていますが。。。

と言う訳で今回もAZ便緑三色づくし!



女子中学生シリーズ(笑)
JCS-b バイカラー AZ1212-1
JCSシリーズの緑三色。育成当初はほどほどだった株が
大きくなるにつれ2色目の面積が広がってきました。
ちょっと珍しいパターンですね。移動を頻繁に行ったのが
奏功したのか撮影時点ではなかなか綺麗に葉が展開してます。


右側の葉は葉先から半分くらいは殆ど地色が
ありません。ライトグリーンデビルですね(笑)
これが付け根まで広がるとかなり凄い!

イレギュラー産地?ちょっと独特。
Pandang AZ0213-3
独特の色合いと言うか質感と言うか。。。
必ず絣模様が入るところもまた良いですね。
PandangであってPadangではないです。
絣模様の面積が増えるにつれ、その独特の
雰囲気が更に不思議な感じを与えていると思います。
個人的な印象としては「木版画」っぽいと思っています。

葉脈に入る黄緑と絣模様、そして3色目の緑が
融合するとこれがまた何とも言えない。
AZ便屈指の細葉
サイレントナロー"スイカ" AZ0912-3
明らかに細葉です。風車してます(笑)
カッコイイですね。
そしてしっかり緑三色(笑)
良い感じの比率とコントラスト。
葉先付近に模様が寄り気味になっていると
ちょっと変な感じですね(笑)
風車してやるぞ、的な形になってますね。


いかがでしたか?AZ便の緑三色は本当にバラエティに富んでいます。
もちろん全てではないにしろ、緑三色だけでこれくらいの差を生み出す
ピクタムが凄いですね。

次回は気分を変えて(変わるのか?)AZ便以外の緑三色をご紹介します。
と言ってもサンプルはかなり少ないので番外編と言ったところでしょうか。

その後もう1回くらい出来そうです(笑)




2016年9月22日木曜日

ピクタム マイノリティ (2)

前回から引き続き、個人的に魅力満載のピクタムである
緑三色にスポットを当てます。

まぁ世間的にはほぼ産廃扱いだとは思いますが、
最初から見続けている身としては思い入れはありますし、
商業的には難しいためほぼ誰も採ってこなくなったので、
手元にあるものはちゃんと育てようと思ってます。

一時期、「作」が。。。と言う話によくなっていましたが、
緑三色の良株を見る機会が全く無いのは寂しい話。
まぁ、こちらでも販売用に急いでカットして作る必要が
皆無になった緑三色は趣味で育てられるので
手持ち全タイプ立派にしていきたいですね(笑)


では早速、日本で唯一のダレトク緑三色・ギャラリー(笑)




Class2の中にあった別タイプ。
Class2-R AZ0710-9
初便のClass2の中にあった別タイプ。
やや大型で模様も個性的です。
確かほぼ未リリースだったはず。
なかなか厳つい模様なんですよね。
葉の形状は通常の葉幅で長めと言った感じ。
名前のRは他のクラス2と分けるために
私が勝手にRootsのRを付けただけです。


ニアスの別産地の緑三色
2-2 AZ????-?
上手く模様が出ると葉先に向かって
燃え上がる緑の炎のようになりますが、
やや振れ幅がありますね。この株は
そこそこ大きいですが、小さくまとめると
丸葉度合いも相まって可愛く格好良くなります。
虎模様とも言えそうです。
名前の2-2ですが、私が勝手につけたものです。
ニアスの緑三色(Class2)の別産地(2産地目)と言うことで
2-2と呼び、その表記から2年2組とも呼んでました。
恐らくClass2-Rと共に当店のみオリジナル(笑)
そして2-2の特徴、葉先が針のように伸びます。
長さは安定しませんが、長い時は針の部分が
1センチ近くになります。園芸植物の芸で葉先などが
針状に伸びるのを「鈴虫剣」と言うようですが、
なるほど産卵管のようですね。
1st.チャンプールの個性派
月光 1st.Campur AZ0512-X
AZ便の中では細葉系に属すると思われます。
主脈とその周辺にだけ模様が入ることが殆ど。
ややビロードっぽいような質感も見られます。
葉の縁の強めのウエーブも特徴でしょうか。
模様はどこまでも無駄を排していますが、
主脈のみでないところが緑三色たる由縁?!
珍しく黄緑の中に地色の散りが入ってます。
主脈付近に薄い緑が見えますね。これで
緑三色です。素晴らしい(笑)
せっかくなので動画もどうぞ(笑)


一度に掲載すると記事が長くなるので3タイプくらいが
ちょうど良いと思います。
と言うわけでまた次回に続きます(笑)

2016年9月17日土曜日

ピクタム マイノリティ (1)

数年に渡って多くのタイプがもたらされたピクタムですが、
最近は入荷も落ち着いてきました。

世間一般ではとにかく派手なマルチカラーや希少性の
高いタイプが求められて来ました。 銀二色系やアチェ産の
渋めの色合いのタイプの中でもやはりビロード感であったり
模様の面積の多いものが人気です。とにかく白系色の
面積の広さ重視なところが大きいです。

みなさんのお手元にもたくさんのピクタムがやってきて
土地問題?や効率重視のために手放したタイプも
あるでしょう。例えばホシクサでいうオオシラタマ系、
エキノで言うポルト系、クリプトだとなんでしょう。
クリプトは意外とどのグループにも極少数のファンが
いるような気もしますが、クリスパチュラ系・スピラリス系
でしょうか。普通っぽいコルダータ系もそうかも知れません。
いや、クリプト好き自体も極少数でしょうけど(笑)
まぁそう言ったところが土地問題?等を理由にオミットされる
優先度合いが高いグループです。

さて、もうピンと来ましたね。ピクタムだと

「緑三色」

です。


私個人としては派手なピクタムだけが好きなのではなく。
「ピクタム」が好きなので、緑三色も興味の対象です。
もう誰も覚えていないかもしれませんが、私は一貫して
緑三色好きと言ってきました。 もちろんエウレカもアンダマンも
CWモザイクも 法皇緑もスティーリアもアチェトリカラーも
同じように 好きです。ピクタムとして見ているので自分の中では
さほど差が無いんですね。いや、好みはありますが(笑)

と言う訳で、誰得な記事。
ちょうど何タイプか見れるサイズに育ってきたことも
ありまして、緑三色を色々とシリーズでご紹介致します(笑)


まず緑三色と言えばこれ!
Class2 AZ0710-9
エウレカ、ニルバーシュと共にニアスから
やってきた緑三色の元祖です。当時の
リリースでクラス分けされていた名残で
そのまま名称がClass2になっています。
丈夫で育てやすい入門タイプとなります。
名前も草姿もカッコイイ!
Bicolor-D DFS AZ0912-1
葉の形状はClass2に近いですが、こちらの方が
印象としては細葉感がありますね。模様の面積が
Class2と比較して安定して多めです。
なかなかバランス良く模様が入っている葉です。
こちらはやや偏りがあるものの、薄い緑の中に
小さい濃い緑がわずかに飛んでいるのが良いです。
あのエウレカと同パッチ!
eu緑三色 AZ1212-5
上記の2タイプとは葉の形状が大きく異なります。
こちらはいわゆる葉っぱらしい形で大型タイプと
言った印象です。葉幅があり迫力ある草姿です。

模様の面積が地色よりも多く、緑三色と言うのが
とてもわかりやすい。The 緑三色、と言ったところでしょうか。

さすがエウレカと同じパッチですね。
エウレカっぽく模様が流れるように入っています。
ただし、上の画像のように普通の葉もありますので
毎回この模様になるわけではありません。

こうして比較するとなるほど違うような気がする、と
思って頂けるかもしれませんが、それぞれ単品で
子株の状態で見せられるとよくわかりません(笑)
緑三色こそじっくり付き合わないと理解できないように
思います。
まだいくつかタイプがありますので、次回ご紹介致します。