2016年4月5日火曜日

クリプトコリネ ~この美しい水草~ Part1

今更と言わずに(笑)

クリプトコリネと言う水草が持つ魅力はなんでしょう。
苔むした水草愛好家なら小一時間は語れるかもしれませんね(笑)

まず水草として考えた場合、その個性とバラエティに富んだ
草姿(≒葉の形状や色彩)だと思います。
葉幅数ミリのテープ状の物(線形)から、丸葉(心形・卵形?)まで
様々であり、大きさも数センチ~1メートル近いものまであります。
また、緑から茶色までの間にその色彩は無段階に存在し、
葉1枚でも様々な色の変化が見られます。
更に、葉の縁や葉全体が波打っていたり、葉の表面が
ハンマーで叩いたように凸凹になっていたりと、その形状も
非常に興味深いものです。
Cry. ウェンティ 'リアルグリーン'で入荷するもの。
スリランカ狭葉系で最も緑を維持できるタイプ。
ただし、好条件下で茶色は乗る。

水草水槽においてのクリプトコリネは主役にも脇役にも
なれる魅力を持っています。
前景~後景まで使える種類が揃っているのは、様々な草姿を
持っている水草であるためなのは前述の通り。

主にランナーで増殖するため自身で群生を形成してくれます。
もちろん、ある程度離れた場所から出現することもあるので
そのような意図に反する区画に侵入した際はカットすれば
良いだけ。
多くの水草に言えることですが、やはり真骨頂は群生美!
もちろんクリプトも茂った時が美しいのです。
Cry. ペッチィで入荷するもの。
スリランカ狭葉系では見かけることはやや少ない。
ウェンティやウンデュラータ、ワルケリィで入荷するものに
比べて若干ではあるが弱い側面がある。

また、一般的に流通している種類は育成条件が厳しくなく、
二酸化炭素の添加や肥料、照明などの下方への適応範囲が
広く、設備的に控えめでも育ってくれるところも優れている点です。
Cry.ウンデュラータ レッドで入荷するもの。
成長が速くレイアウト向き。独特の赤茶色も魅力。
Cry.パルバ「オリエンタル」
シンガポールのオリエンタルアクアリウムから入荷する
パルバがパルバで最小。恐らく最小のクリプト。ただし
成長が非常に遅く、必要数の購入が必須。


。。。とまぁ、そう言ったところは一般的な視点。
(画像が古くてすみません。。。)
さて、ここからはちょっと屈折した水草好きとして考えてみましょう。


まずはファームで生産されていないものが殆ど。
もちろん、採集物の増殖株が販売されてはいるものの、
無くなれば終わり。次に入手出来る保証はない。
まぁワイルドものすべてにおいて言えるかもしれませんが、
稀にファームに渡って逆輸入と言うパターンが見られますからね。
その代表はNewラージパール。少し前だとアマゾンハイグロや
スターレンジ、ギニア便のルドなんかもそう。
クリプトだとなぜかヒュードロイはそんな感じ。
有茎草はファームがその気になればあっさりと作られます。
ただし、水上葉を作ることが大事ですが。
まぁこの辺の話題はまた別の機会にでも。。。

先日少量入荷したアポノゲチフォリアなんかは
もう長い間まともな入荷もない状態でしたし。。。
気になった時に買わないと次が無い、かもしれない種類が
多いんですね。
斑入りのポンテデリフォリアもロザエも海外からはもう
入ってきてません。ネットでは見つけましたが(笑)
幸いコルダータのロザエは元株がタイ産なので、日本の水に
馴染みやすかったのか、水草水槽であっさりと育つこともあり、
叩き売られるようになりましたが。。。
草そのものの価値がなんら変わるわけではありません。
「ロザエ」は「ロザエ」なんです。128.000円でも1280円でも
「Rosanervig」なんですよ。

まぁ要約すると入手が意外と困難、と言うところも魅力の
1つ、と言ったところでしょうか。


次にコレクション性の高さ。これは重要視する必要も
無いのですが、これが無いと始まらないのもまた事実。
クリプトが優れているのは、種類ごとに全く異なる外見を
していることや、種の中でも変異があること。
わかりやすい所だとコルダータやクリスパチュラですね。
ここらは種類の中で結構なタイプがあります。
学術的に「var.~」となっているものもあれば、趣味目線での
個体群の差まで様々。
最近だと神畑インド便の功績であるスピラリスの多様性。
まぁスピラリスマニアなんて日本に1~2人居れば奇跡だと
思いますが、居ても良いくらい違う。

また、東南アジア各国に自生しており、その地域ごとに
特有の種が存在していて、国ごとに見ても面白い。
特にボルネオやスリランカは固有種が多産でとても
魅力的です。また、ベトナムやフィリピン、ニューギニアなどは
少数精鋭で独特の種類が存在しています。
マレーやインドネシア、周辺の島々にも見られますから
未だに新たな種や変種が発見されています。

クリプトは情報収集さえ行っていれば、飽きることのない
水草なんですね。


。。。続く





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