2017年12月16日土曜日

凄いんだよ、水草。

水草業界の凋落が始まってから何年も経過しますが、
その転換期を察知出来た部分と、ダッチアクアリウムへの
憧れを抱き続けていた部分がタイミングよく重なり合った
こともあり、陸上の植物を取り扱う機会が増えました。

園芸と一括りには出来ない多種多様な植物が、
当然ながら存在しています。もちろん、私が触れている
種類数などたかが知れており、個人的に興味が無い、
または取り扱うタイミングを完全に外してしまったもの等も
数多くあるため、わかったような風に言うつもりは
ありません。

しかしながら、みなさんが様々な植物に取り組んでいる様を
見たり、店頭でいくつかの植物を触るようになったりして
感じることは、やはり観葉植物で言われているように
「水やり」「湿度」「温度」と言ったあたりが栽培する上で、
殆どを占めていると言う事でした。
特に水やりはかなり重要で、自分の作る環境においての
加減と言うのを把握するまでが大変だと感じました。
まぁ今更私が言うようなことでは無いのは重々承知。

そこでふと水草のことを考え、改めて水草って
植物だよな、と言う思考を動かしてみると、
水草は水やり要らないよね(笑)と改めて認識するわけです。
もちろん水草水槽をやっている誰しもが、普段から
「水草って水やり要らないから楽だわ~」と意識
しているはずもありません。
その上、水没しているので湿度の管理も不要です。
乾燥などはどこ吹く風(笑)
あとは温度ですが、これは熱帯魚用のヒーターが
あれば問題無し。もちろんエアコン管理は更に良いです。
水草メインで魚が居ないかオマケの場合、水温は20度ちょい
あれば問題無いです。お店の下段の水槽は冬季は
20度を切ります。それはそれで新たな発見もあるのですが(笑)

また、水やり頻度や加減、湿度、温度と言うのは
観葉植物においては、種類によって大きく変えないと
いけません。水切れ即アウトの物からかなり乾かさないと
いけないものまで、その間が無段階に存在しています。
しかし水草は、水質の程度が多少あるくらいで、
1環境で多国籍多種が栽培出来ます。

と言う訳で、観葉植物で最も重要で難しい部分が
水草だと無条件にクリアされていると言うから
驚きです(笑)
そして同一環境で多種を栽培出来る上に、サイズが
基本的に小さいので省スペースなんですね。
「昔の」スタンダードである60センチ水槽の底面積は
60x30(cm)で、5号鉢だと2個くらいしか置けませんが
水草だと10種は余裕で入ります。レイアウトを
しない場合は20~30種は突っ込めます(笑)
これは結構凄いことだと思うんですよ。
同一環境で、サトイモ科、オモダカ科、ウラボシ科、
シソ科、オオバコ科、ミソハギ科、キツネノマゴ科、
ヒユ科、アカバナ科、ヒガンバナ科、ミズアオイ科、
トチカガミ科、アリノトウグサ科、ホシクサ科、
カヤツリグサ科などなど。。。
これが60センチ水槽1本で栽培出来るんですよ(笑)

他の楽しみ方やサボり方が出来るのも便利な点です。
昔は割とマニアな楽しみ方でしたが、近年は
水草を水上葉で栽培して、水上葉を楽しんだり
花を見たりすることがビギナーにもある程度認識
されています。
またはキープの手段として、一旦水上育成に
しておいて、必要になったら水中に戻すと言う
パターンもあります。
もちろん屋外で水鉢などで栽培するスイレンも
水草です。昔ながらの睡蓮鉢やプランターで育てる
スイレンはもちろん、季節限定の物も多くなりますが、
エキノドルスやアヌビアス、有茎種やクリプトコリネ等を
育てるのはとても楽しいものです。

水草には楽しみ方が多様にある上に、設備さえ
整えてしまえばあとは限られたスペースで非常に多くの
種類の栽培が楽しめると言う利点があります。
まとめて「水草」ではなく、多くの種類を楽しみたいと
考えてみると、栽培して楽しむ植物の中ではなかなか
効率的に遊べると思うんですね。

わかりきったことではありますが、ちょっと思考と
視点を変えないと意識しない部分をご紹介致しました。

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