2018年1月20日土曜日

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近年は新たな水草の入荷がめっきり減ってしまいました。
特にワイルドの採集物と言うのは皆無といっても
過言ではないくらいのレベルです。

かつては南米からの未知の水草や個人採集の
東南アジア産水草が退屈する間も無く
続々と紹介され、その合間にファームの新着も
あったりして、選び放題と言う贅沢な時期がありました。

現在唯一残っているアクアリウム関係の月刊誌である
AL誌にある新着を紹介するコーナーの
アクアフィーチャーでも、かつては毎月3~5種は
水草が掲載されていたものですが、今となっては
掲載されるのが珍しいと言う状況です。

採集物に関しては、採って来る人が居なくなったので
入荷しないのですが(笑)、ファームからの水草は
途絶えたわけではありません。
現在でも昔からの定番種、例えばアヌビアス ナナや
ミクロソリウムなどのポット物、鉛巻きの有茎草、
そして現在は組織培養カップが輸入されています。

その中にファームの新作と言うものは少量ながら
毎年あるのですが、さほど目立って取り上げられることが
ありません。
もちろん、日本初入荷種の場合はT氏(笑)の目に留まれば
紹介されることもあるのですが、殆ど埋もれているように
思います。
それに加えて、

ファームの新作≠我々にとっての新作

ではないと言うことが、近年多くなっています。
さて、それはどう言うことか。
賢明な読者ならお気付きですね(笑)
かつて日本に入ってきた様々な水草が、日本で
流通した後、現在は海外のファームが生産して
日本に送られてきています。
















どういったものがあるのか見てみましょう。
近年のスターとしては先日も由来を取り上げました
Newラージパールグラスですね。
これは100%断言できます(笑)
AZ便で当店にのみ入荷したもので、即リリース分は
ともかく、まぁ大して売れなかったのでその後は
私が栽培して、這うのを確認して「前景用水草」として
リリースしたものです。

生産されている(されていた)ものでは、かつての
南米有茎ブームの時にもたらされた物が
ちらほら見られます。例えば。。。

トニナsp.ベレン
スターレンジ サンガブリエル
ケヤリソウ
パンタナールウェーブリーフハイグロ
スタウロギネsp.ポルトベーリョ
ハイグロフィラsp.アラグアイア
ミリオフィラムsp.ガイアナ

この辺は日本で楽しまれた後に海外へ流出したものです。
名前がちょくちょく変わっていて、下の3種は
アマゾンハイグロ ‘ポルトベーリョ’
アラグアイア レッドシャープリーフハイグロ
ガイアナ ドワーフミリオ
が当時の名称です。

また、東南アジアやアフリカ辺りの水草も、
水草業界の有名どころや問屋さん経由の
ワイルドものが、海外に持ち出されて生産されて
います。こちらも例を挙げますと。。。

ベトナムゴマノハグサ
インディアンクラススラ
ギニアンルドウィジア
ロタラsp.ベトナム
パンタナールヘミグラフィスsp.
ローライマブラックナヤス

この辺りは確実に日本由来です。
ブラックナヤスなんか好きな人が
かなり限られそうですが。。。(笑)
ベレンのレッドカボンバも来たのですが、
入荷時にちょっと大きかったのと葉数を
見てるとまだちょっと。

恐らくそうであろうけど、微妙なところや
一部不確実な部分が残るようなものは。。。

ブセファランドラsp.レッド
ブセファランドラsp.グリーンウェービー
ハイグロフィラ ピンナティフィダ
エレオカリス アキクラリス ミニ
ウォーターローン

これらはほぼ間違いなく日本由来だと
思うのですが、インドネシアやインドに関しては
ヨーロッパと繋がっている可能性があるので
断言できません。
ただし、水草としての有用性を最初に見出し、
アクアリウムに用いたのは日本で間違いないと
思います。
ヘアーグラスのミニは恐らくベレンのミニヘアー
でしょう。

まぁまだちらほらあるのですが、色々あって
割愛してます(笑)
入荷する水草からこれらを差し引いて考えた場合、
ラインナップの印象がガラリと変わる気がしませんか?

これだけ役立つ水草が日本から行ってるのに
いつまで経っても格下に見てるのは
どう言うつもりなのか。。。

しかしながら、新たな水草の入荷が無くなっている
現状からすると、今後は「おかえりなさい」と
言える水草はあまり出てこないかもしれませんね。

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